【概要】
健康な成人7名を被験者にした。
筋硬度計を使い、安静時、運動後、回復後の筋硬度の変動を測定。
同時にレーザードップラー組織血流計(皮膚表面の毛細血管内血流測定できる装置)を用いて浸漬部の非浸漬部の皮膚血流量を測定した。
トレーニングとして、つま先立ち運動した後、腓腹筋を測定。
そのあと椅子座位安静を2分。高さ2・5㎝のプレート上につま先のみをかけ、踵を浮かせて立ち、そこから4秒の足底屈、4秒で足背屈を行った。この底屈、背屈を1回として100回行う。
10分間の回復期に椅子座位安静で、下腿を空気中放置・水道水足浴(30℃)・人工炭酸足浴(30℃)をした。
トレーニングは1日1回とし、トレーニングの間隔は2日以上開けた。
また、安静時、運動後、回復後の下腿周径囲を測定した。
【結果】
すべての被験者で腓腹筋の筋放電量が増大、動員される運動単位の増加を示唆した。
運動終盤は関節可動域や筋放電量も低下、これが疲労と考えられた。
つま先立ち運動後、筋硬度周径囲は増加した。
回復後は硬度、周径囲は低下した。
回復期の足浴は水道水より炭酸泉足浴のほうが筋硬度が低い値になった。
室温下での空気中放置よりも水浴が良いが、水浴よりも人口炭酸足浴が筋硬度の低下回復が促進された。
人口炭酸泉足浴によって血流が増加され、活動筋に蓄積された代謝産物が洗い流され促進されたと考えられる。
文献 〈人工炭酸泉浴は運動後の疲労回復を促進するためか:筋硬度回復への影響〉
著者 山本憲志、橋本眞明 日本赤十字北海道看護大学 他