褥瘡は介護の現場でよく聞く単語ですが、床ずれとも呼ばれ介護を行う際に気をつけたい症状の一つです。
褥瘡の治療法の中に炭酸泉での治療方法もあり、実際に医療や介護の現場で使われています。
今回は褥瘡について書いていきたいと思います。
褥瘡(床ずれ)の原因
褥瘡(床ずれ)は、皮膚の同じ部分や骨が突出している部分に長時間の圧迫が続くことでできてしまう症状です。
外から皮膚に圧迫をかけると、皮膚や皮下脂肪、筋肉などを押しつぶす力と左右に引っ張ろうとする力がかかります。
この作用が長時間続くことによって、血管も押しつぶされ血流が悪くなり皮膚や皮下組織、筋肉などに酸素や栄養が届きにくくなり、細胞が死んでしまい褥瘡が発生します。
自身で体を動かすことができる場合は、無意識に体を移動させたり寝ている間も寝返りをうつことができるのですが、自身で体を動かすことができない場合、皮膚の同じ部分に長時間の圧迫がかかり褥瘡になってしまいます。
このほかにも、皮膚の状態・身体の状態・環境の状態によって褥瘡を発生させてしまうことがあります。
皮膚の状態
・乾燥
・摩擦
・皮膚の汚れ
・汗や失禁などによる皮膚のふやけ
・皮膚自体が弱くなり、外部からの刺激を受けやすい
身体の状態
・栄養不足
・むくみ
・痩せ気味
・痛みや感覚が分かりにくくなっている
環境の問題
・介護力の不足
・知識不足
これらの状態が複雑に重なり、褥瘡(床ずれ)を発生させてしまいます。
褥瘡(床ずれ)になりやすい部位・見分け方
褥瘡になりやすい部位
骨が突出している部分に発生しやすいため、体位によって変わってきます。
主に仙骨部・かかと・肘は発生しやすいため日々の観察が必要になります。
見分け方
皮膚に赤みが出てきた場合、その部分に圧がかからないように体の向きを変えます。
約20~30分ほど置き、その箇所の赤みが消えていれば褥瘡ではありません。
ですが、赤みが消えていない場合は注意が必要になります。
免疫力や自己治癒力が落ちている高齢者が褥瘡になると治癒に時間がかかるため、悪化してしまうこともあります。
最悪の場合部位の切断にもつながる、大変怖い症状です。
次回は炭酸泉をどのように活用し、褥瘡を治療していくかを書いていきたいと思います。